結婚式に行ってきた。燃え尽き症候群になった。

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あきらめ続けた結婚式

うつ病になって友人の結婚式は何回かあきらめました。

うつ病と診断されてすぐの時(2013年)
友人代表のスピーチをしてほしいと言われました。
スピーチどころか、式場へ参加することも、その準備をする気力さえもありませんでした。

うつ病と診断されて3ヶ月がたった頃(2014年)
高校時代の友人、大学時代の友人、恩師、3人から連絡がありました。
こちらもとてもじゃないけれど行けずお断りしました。

その数ヶ月後、これも大学時代の友人から結婚式でカメラマン、ムービー制作、その他もろもろをやってほしいと言われました。これはもちろん断りました。

合計で5組の方の結婚をお祝いできませんでした。

っていうか、立て続けに、なんでこんなタイミング!!と嘆きました。
こういう時って自己中にしか物事を考えられないんですよね。笑

ですが、先週(2016年)
大学時代の友人の結婚式にやっと出席することができました!!

彼女との関係

彼女は当時とてもお世話になった人でした。
彼女の天真爛漫な姿。自分よりも他人。相手を大切にし、自分をしっかりと持ち、純粋に、誠実に生きる姿。彼女といると自然と自分も前向きになれたり、立ち直れたりしました。

そんな彼女は学校教師。
バリバリと働いて忙しいなかでも、
うつ病のわたしにやさしいメールを送ってくれたりしました。

彼女から結婚の知らせを受けたのは、去年の秋でした。
招待状を受けとったのは12月。

相反するふたつの感情

わたしの心には二つの感情がありました。

1、ぜひとも彼女の結婚をお祝いしたい!
2、結婚式とか億劫でめんどうくさい!


よく漫画で描写される天使と悪魔みたいですね。笑

以前のわたしでしたら、1(天使)の気持ち一筋です。
友達から結婚式の招待を受けたら「こう思うべき!」という考えがあったからです。
「こう思うべきリスト」
・自分を招待してくれてありがとう
・大切な人の特別な時を一緒に過ごせることがうれしい
・大切な人もそのパートナーもそこにくる全ての人が楽しめるよう、わたしにできることは精一杯しよう


こんな感じで思うわけですから、
「めんどうくさい」とか「行きたくない」だなんて私が思うはずがない!って思っていました。
自分の気持ちに蓋をする生き方です。過剰適応の生き方。

ですが、うつ病になって2年。
ひたすらに「自分をたいせつにする訓練」をしてきました。

すると、なんとなく"気持ちが乗らないわたし"を否定できないんです。

あぁ「いまのわたし億劫だな」ってわかるんです。

「もう一人のわたしの本心」
・キラキラした場所が苦手、行きたくない
・ヘアセット、メイク、ドレスなどにテンションがあがらない
・初めての人が多いところが苦手


こういうわたしがいると知ることは、実に嫌なことです。
ですが、その自分を見ないで生きる人生はもっと嫌です。

さて、天使と悪魔という表現は語弊があるかもしれません。

1、こう思うべきというか、こう思いたい!という1のわたしも本当の自分。
2、本当は嫌だな、めんどうだなという弱いわたしも本当の自分。


どちらの自分も受け入れるというか、
「ここにいていいよ」と認めてあげられると楽だなと思います。


結婚式前の不安感と億劫感

結婚式の準備、
自分の気持ちをなるべく押し殺さずに準備するのは結構大変でした。

・1ヶ月前 
招待状の返信

・3週間前 
ヘアセットの美容院の予約
ワンピース、髪飾り、バッグなどの準備

・1週間前
行き先への行き方準備
お祝儀の準備
マナーなどの確認

書いてみるとやることってこれくらいなのですが、
わたしにとってこれはものすごく苦手なことでした。

お祝儀袋ひとつ買うのにも1時間。
美容院を選ぶのに3日。
着るものなどを考えるのに1週間以上。

3日ほど前から緊張でお腹をくだし、
ひとつひとつの準備をするのにおしりが重たい。
やってもやっても終わらない感じがあるし、何をしているのか分からなくなる。

そんな中、ふと自分に聞いてみました。

「いま、わたし正直どう思ってるの???」


すると

「早く終わって欲しい。でも彼女が嫌いなんて1ミリも思ってない。
大切な友人だけれど、ともかく、このイレギュラーな出来事に対応するほどわたしはまだ元気じゃない。ひとつひとつ疲れすぎるし、本当にめんどうで何もやりたくない。
できるなら行きたくない。だって、結婚式で失敗したくない。
大切な結婚式だからこそ、うまくやりたい。」


超わがままなわたしが出てきました。

これが出てきた時、思いました。
「早く終わって欲しい」とか「失敗したくない」とかそういう思いがはじめて出てきて、「へーわたしこんな風に思ってんたんだ」と思いました。

そう思っていていい。
そういうネガティブな感情も持ちながら出席したらいいんだ。って言い聞かせて、
前日は6時間ほどかけて最後の準備。かかりすぎでしょ!!笑

結婚式当日のひどい焦り

朝、結婚式仕様の身なりになって、車で美容院へ。

緊張でベラベラと喋ってしまうわたし。
「はぁ、疲れる」笑

セットし終わった後、車に乗り込むとコートを忘れたことに気づく。
「もう、あんなに準備したのにどうして・・・!もう焦りすぎ!」と思いつつ、
片道30分の道のりをまた戻る。笑

式場までは車で2時間。遠め。

無事つけるのかな・・・と心配になっていると、車の中の音楽も聞けない。
無音の中ひたすら一生懸命走る。笑

常に心臓がドキドキして、汗もすごい。

なんとかなんとか式場に到着すると、知っている顔が・・・。

その瞬間、こころがすーっと楽になったのを覚えています。


この知っている顔たちに会えて、その友人たちと一緒に会話しながら過ごしはじめると、不思議と動悸もおさまり、だいぶ緊張感がほぐれました。

ここでわかったのが、
あぁ、わたし、ずっとひとりで準備してたからこんなに疲れたんだ。

ひとりっていうのが不安でたまらなかったんだな〜って。

結婚式のことも書きたかったですが、焦点が違うので一言だけ「今まで一番の式でした!」。

燃え尽き症候群になった

その後、結婚式から帰り、ぐったりです。笑

念のため、次の日は休みを取りました。

ですが、次の日だけでは回復しきらず、その次の日は欠勤届を出し休みました。

結婚式を終えて「無気力状態」が2日ほど続きました。

会社に行きたくないわけじゃないけど、朝起きられない。
全然やる気が出ない。何もしたくない。
吐き気があって、食欲がない。

こういう時は「浮いてくるのを待つ」しかないと学んだうつ病生活。

ネット調べると、こういう時は運動したほうがいいとか朝の光を浴びた方がいいとか書いてあるけど、何もしたくない。

そういう時は本当に何もしないほうがいい。

すると、すこしずつだけど、ネットには書いてないことだけど(笑)、自分の中で「これやろっかな」って気持ちが湧いてくる。

今回のわたしはこんな感じでした。
・撮りためたドラマを見る
・眠たくなったら寝る
・部屋を片付けたくなったら片付ける
・お風呂に入る
・リビングでだらだらする


自分の中の「こうしたい」「こうすべき」からかけ離れている自分です。

でも、それでもいいや、「これがわたしなんだな」とその自分の存在を良しとする。


おわりに

振りかえると結婚式前が一番緊張して悪い状態でした。

当日の朝も悪い状態。不安感が強い。あせりが強い。
だからミスも多いし、同じことを何度もしてしまう。

式場で友達に会えた瞬間にこころが楽になったのがわかりました。

わたしの価値観の中で、「大人になってひとりで行動もできないなんて未熟!」というのがありました。でも、これは決めつけでした。

「大人になってもひとりは不安、そう思って当たり前」
「誰かに会えて、ほっとしていいだな」

そうすこしずつ思えるようになって楽になっていったように思います。

自分の中の決め付け、思い込みに縛られないように。

また、会社を2日連続で休ませてもらったこと。

これに関しても「自己都合で休むなんて大迷惑!社会人としてありえない!」という思い込みを脇に置いて、「いまのわたしは休むことを選んでいい。浮くのを待ったらいい。」と思えたこと。


そんな感じで、いま、すこしずつ浮いてきているところです。

自分の中の「こうしたい」「こうすべき」からかけ離れている自分。

でも、「これがわたしなんだな」とその自分の存在を良しとする。

これが「自分をたいせつにする生き方」だとわたしは思います。


他人さまにご迷惑をおかけするかもしれません。
いや、すでにご迷惑をおかけしている人生です。

申し訳ありません。ありがとうございます。

そう素直にあやまり、感謝していくのがわたしの生き方なのかもしれません。



今日もすこしずつ





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コメント

  1. imaikuさん、こんにちは。
    素敵な結婚式に参加されたのですね。大きなイベントの中でもご友人とご自分を大事にできたのですね。
    自分のいい感情といやな感情、両方受け止めながらも、なお自分を大事にする。私は今復職を意識して動き初めていますが、まだまだ2つの感情に戸惑い不安が起きます。そんな中、それでも少しずつ進んで行きます。

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    返信
    1. そらさん
      こんにちは。いつもコメントありがとうございます。

      自分の中に湧いてくる「いい感情」と「いやな感情」どちらかを責めるのではなく、どちらも「いていいよ」とその感情に居場所を与えること。
      0か100か、白か黒か、という生き方をしてきた自分にとって目から鱗の考え方でした。

      そらさん、復職を目指していま頑張っておられるのですね。
      まず、それを意識することが第一歩だったのではないかと思いました。
      きっと、意識し始めてから、いろんな感情が頭の中をぐるぐるとかけまわって、それだけで疲れてしまうことがあったのではないかと勝手に想像してしまいました。

      すぐにできなくても、すこしずつすこしずつそういった自分を認めていく。
      それを、いつもできなくても、取り組める時に取り組んでいけたらいいですね。

      いつもありがとうございます。

      削除
  2. はじめまして、こんばんは。みやと言います。
    実は以前のブログをたまたま見つけ、読み始めたら止まらなくなり、それ以降、毎回楽しみに拝見させて頂いています。
    私事ですが、去年の夏に適応障害からのうつ状態になり、通っていた専門学校を休学し、自宅療養中の身です。ですが、春から復学しようと思ってます。布団の中でただ時間を過ごすことしかできなかった時に、imaikuさんの紡いだ言葉の優しさに勇気をもらってました。ありがとうございます。
    今のタイミングだな~って思って、一方的に伝えてしまいましたが、imaikuさんの過ごす毎日が少しでも笑顔の多い日々になるよう祈ってます。まだまだ寒いのでお体気をつけて下さいね(*´-`)

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    返信
    1. みやさん
      はじめまして。
      この度はお辛い中、ブログにお越しくださってありがとうございます。

      適応障害、うつ状態となり、いまはお休みされているのですね。
      今までできたことが、しかも簡単にできていたことが、なぜかできない。これほど辛く、もどかしく、悔しいことはないのではないかと思います。
      そのような中、今回、こうして温かなコメントを残してくださったこと、とてもありがとうございます。嬉しいです。

      みやさんもどうぞお体も心も少しでも楽でありますように。
      またよろしければ覗きに来てください(^^)

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